ソフトウェア・シンポジウム 2023 で 18 年目を迎えるワーキンググループでの活動は,ソフトウェア技術にまつわるさまざまなテーマや課題に関する発表,議論を行うことで,参加者やグループがそれぞれの方向性を見いだしていくための場です.
今回はハイブリッド開催となりますので,開催時間はワーキンググループ毎に違います.概要,運営方法,開催時間を確認のうえ,興味のあるワーキンググループにご参加ください.多くのみなさまの参加をお待ちしております.
メーリングリストのログを取得する方法
WG1: DXの失敗は「プロセス設計」にあり!~DXを成功に導くプロセス設計を体験してみよう~
◆リーダ: 八木将計 (日立製作所/プロセス設計分科会(SIGPD)) ◆概要 (200~300字): 昨今注目されているDX (Digital Transformation)。デジタル化は行ったものの、期待した効果が出なかったということはないでしょうか。経済産業省の「DXレポート2.2 (2022年7月公表)」によると、DXの取り組み成果が出ている国内企業は1割未満だそうです。 DXの失敗については、多くの人がさまざまな要因を挙げていますが、プロセス設計分科会(SIGPD)ではDXに必要なプロセス設計ができていないことが要因であると考えています。 本WGでは、チームに分かれて、具体的なテーマを設定して実際にDXのプロセス設計を行います。その中で、DXを成功につなげるためのプロセス設計方法について、みなさんで議論しましょう。 ◆想定参加人数: 10名~20名 ◆ワーキンググループ参加者の条件: ・DX化に悩んでいる人 ・プロセス設計に関心をもっている人 ・プロセス改善に興味がある人 ◆運営方法・備考: グループによるワークショップにて議論します。 ※実際に手を動かすワークショップを予定しているため、現地参加を推奨します。 (想定アジェンダ) [1日目] ・演習テーマとプロセス設計手法の紹介 (1時間) ・【グループワーク】現状のプロセス課題の発見 (2~3時間) ・【グループワーク】DXの方向性検討 (1~2時間) [2日目] ・【グループワーク】DX後のプロセス設計 (2~3時間) ・議論結果の共有とディスカッション (1~2時間) ◆その他: 現地参加を推奨しますが、どうしてもリモート参加となる場合は、お申し込み時にお知らせください。 ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-dx @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)
WG2: SEA SigSQA分科会新しい品質保証のかたちを目指してSS2023
◆リーダ: 井関 武史(エクスジェンネットワークス) 伊藤 潤平(ウイングアーク1st) 大野 泰代(RevComm) 小島 直毅(リンクアンドモチベーション) 後藤 優斗(SigSQA) 常盤 香央里(グロース・アーキテクチャ&チームス) 西 康晴(電気通信大学) 三輪 東(SCSK) 山本 久仁朗(ビズリーチ) ◆概要 (200 ~ 300 字): 今年もやります,新しい品質保証のかたちをめざして! SigSQAでは,イマドキの品質保証を意識し,直観的で使いやすいモノや考え方を提供することを目指しています. JaSST'23Tokyoでは新たにQAクリスタルを発表しました.これまでQMファンネル,QAスタイルファインダーと合わせ3つの道具を送り出してきました. 今回はこれらの道具の活用例をお話ししつつ,皆様の現場の悩みを伺いながら,道具をどのように発展・利用するかをワーキングを通じて考察していきます. 今回も楽しくワイガヤと開催しましょう! ◆想定参加人数: 20名 ◆ワーキンググループ参加者の条件 (ポジションペーパの提出依頼と審査等,条件があれば): SQAに興味を持たれている方々であれば,条件は問いません.事前知識なども不要です.教育,研究,開発,QA,マネージャー,経営,スクラムマスター,プロダクトオーナー,どのような方でも歓迎いたします. ◆運営方法: ハイブリッド開催です.フリーで活用できるツールを利用します.詳細は追ってご連絡いたします. 以下のようなスケジュールで開催予定です. 6/13(火)13:30-18:00 1日目ワーキング 6/14(水) 9:00-12:00 2日目ワーキング ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-qa @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG3: テストに対する視野を広げる会
◆リーダ: 長友優治(クラスメソッド株式会社)、小楠聡美(HBA) ◆概要 (200 ~ 300 字): いろんな立場でソフトウェアテストに関わる方と一緒にテストについて話してみませんか。 テストにはいろんな知見が必要です。テスト関連本や開発関連本、論文やテストイベントで発表された資料を読んで、実際に試して成功したことや失敗したことなどいろいろ経験されていると思います。 分野が違えばテスト内容も違いますが、知見の中には、ご自身の活躍される分野でも見方を変えると役立つものが出てきたりします。そうしたものを持ち帰っていただけたらと思います。 ぜひ参加者と一緒にテストでの苦労話や楽しい出来事などについて皆さんでわいわい議論しましょう。 ◆想定参加人数: 5~8人 ◆ワーキンググループ参加者の条件 (ポジションペーパの提出依頼と審査等,条件があれば): テストに関して話してみたいこと、また聞いてみたいことなどがあればご参加可能です。ぜひポジションペーパーに記載していたたきアピールしてください。 なかなかお話できない部分も多いかもしれませんが、抽象度をあげてお話いただくのでも大丈夫です。 もしもおすすめの本とかがあれば、そちらもご紹介いただけるとありがたいです。 ◆運営方法: ご用意いただいたポジションペーパーをもとに自己紹介いただき、その後、参加者の皆さんのあげてくださった知見や本などを皆さんと一緒に整理していきます。 整理していく中で、分野の垣根を越えた知見に昇華していき、それを参加者の皆様と味わいたいと考えています。テストは開発するときにはなくてはならないものなので、ぜひ次に活かせるものをまとめてみましょう。 ◆その他: オフラインからだけでなく、オンラインからの参加者がおられても、皆さんと一緒にご参加いただけます。 ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-tt @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG4: レビューの基本に立ち返り、今とこれからのレビューを再考する
◆リーダ: 原佑貴子(マネーフォワード)、亀井亮介 (マネーフォワード) ◆概要 (200 ~ 300 字): 本WGでは現場で実施されているレビューをより効きのよいものにするためにできることを議論します。それに際し、まず初日はレビュー技法の中でも最初に考案されたフォーマル・インスペクションを参加者全員で実際に体験します。それによってレビューの基本を改めて確認した上で、各種レビュー技法の特徴や利点などを考察します。2日目は、現在そして今後のレビューの姿を探りながら、各自の現場でレビューを改善するヒントを検討、議論します。 ◆想定参加人数:10名程度(オンサイトのみ) ◆ワーキンググループ参加者の条件 (ポジションペーパの提出依頼と審査等,条件があれば): ・参加者の条件:業務でレビューを実施した経験があり、かつ何らかの課題を感じている方 ・ポジションペーパ:これまでのレビューの経験、ご自身が感じている課題、持ち帰りたいことなどをフリーフォーマットで。スライド1枚程度の提出をMLでお願いする予定です。 ◆運営方法: 1日目(13時-18時の予定): ・自己紹介 ・フォーマル・インスペクションworkshop ・フォーマル・インスペクションworkshopのふりかえり ・各種レビュー技法について議論 1日目(18時以降) ・懇親会(自由参加) 2日目(9時-14時の予定): ・1日目のおさらい ・各自の現場におけるレビューの改善の検討・議論 ※状況によっては時間が前後する場合があります ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-rv @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG5: 技術的負債の正体を暴き、増殖させない予防箋を考える
◆リーダ: 伊藤順一、古石ゆみ (ソフトウェア・メインテナンス研究会(略称SERC)) ◆概要 (200 ~ 300 字): SERC(Software Evolution Research Consortium)では2020年から、技術的負債に関する研究を続けています。技術的負債を可視化する簡易調査表の作成、負債を返済する方法を議論しています。 技術的負債の問題は、レガシーシステムだけではなく、DXに取り込む過程においても、ソフトウェアのライフサイクルの中で必ず入り込む永遠のテーマであると考えているからです。新しい技術を使い、新規に開発したソフトウェアであっても、利用される環境の変化に適応するための保守開発、更なる新しい技術により開発されたソフトウェアとの連携などで、徐々に開発のスピードが遅くなり、全体コストも増加して行くのが一般的ではないでしょうか。 このように長年ソフトウェアの改修や新機能追加を続けると、システム自体が巨大化・複雑化して行き、思わぬ所で障害に見舞われることもあります。障害事例と技術的負債を研究する中で、技術的負債が障害を引き起こしているケースもありました。SERCの考えている技術的負債の正体を一緒に共有し、技術的負債を増殖させない「予防箋」を一緒に考えませんか。SERCでは、負債を一気に返済するような特効薬はないと考え、「処方箋」ではなく、「予防箋」と言う造語にしています。DXを担当して技術的負債に直面している方、保守開発の現場でソフトウェアの技術的負債を感じている方の参加をお待ちしております。 ◆ワーキングの構成(案) ・SERCが考えている技術的負債の紹介 ・障害事例と技術的負債の関係の議論 ・TDの正体を可視化するセルフアセスメントの重要性(簡易調査表紹介) ・計画的な取り組みの議論 ・これから増殖させないための予防箋として必要なことの洗い出し ◆想定参加人数: 10名程度 ◆ワーキンググループ参加者の条件 「参加条件」及び「ポジションペーパの準備」はありません。あなたが直面した「技術的負債」や「ソフトウェア障害」で印象的だったものがあればメモしておいてください。 ◆運営方法: 仙台のワーキング会場とオンラインでのハイブリット開催 ◆その他: 2023/6/13(火) 13:30-18:00 2023/6/14(水) 9:00-12:00(予備) ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-gf @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG6: エンジニアの処世術 ~企業人の側面~
◆リーダ: 池田 暁(クオリティアーツ),増田 聡(東京都市大学),金田 直純,衣笠 俊,横山 晃生(NDKCOM) ◆概要 (200 ~ 300 字): 日本企業の多くは,業種業務で独特の雇用文化・風習を持っており,エンジニアに対しても常識として,その風習に従うことを暗黙に求めている.仕様を厳密に決めないと仕事が進まないITエンジニアにとって,この風習に接する機会が少ないことから,様々なジレンマを生んでいる. エンジニア側からは,心理的安全などの声が上がっているが,雇用側や発注側も合理的な意思疎通ができない課題を抱えている.一種のダイバーシティ問題に属すのかもしれないが,問題を整理し出口を求める. ◆想定参加人数: 10名程度 ワーキンググループ参加者の条件 (ポジションペーパの提出依頼と審査等,条件があれば): ポジションペーパなし,対人コミュニケーションに疑問や興味のある方 ◆運営方法: 事例から問題を整理し,良いエンジニアの処世術をまとめる ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-sj @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG7: 定理証明支援ツール Isabelle を使ってみよう
◆リーダ: 張 漢明 (南山大学)、小田 朋宏 (SRA) ◆概要 (200 ~ 300 字): 本チュートリアルでは、定理証明支援ツールIsabelleの解説と演習を通して、ソフトウェア開発におけるアルゴリズムに対する論理的な見方や視点を得ることを目的にしています。 チュートリアルの内容は「プログラムの正しさとHoare論理」と「論理」です。プログラムの正しさを証明するための鍵は、「仕様」と「プログラム」間の関係と、推論規則による形式的な証明の心を体感することです。実際にツールを用いて考えて手を動かして証明を体験することにより、プログラムの正しさとその背後にある論理的な思考について学びます。 ◆想定参加人数: 10人 ◆ワーキンググループ参加者の条件(ポジションペーパの提出依頼と審査等、条件があれば): ・ソフトウェア開発における仕様・設計・プログラミング・テストに関心がある方。 ・基本的なプログラミングと高校で習う程度の論理の知識 ◆運営方法: * 講師によるチュートリアル形式 * 「解説」と「演習」 * 参加者は各自のPC上でツールを用いて証明を体験 ◆講師:初谷 久史(株式会社 PRINCIPIA 代表取締役) 内容 1日目(6月13日(火)午後) * プログラムの正しさとHoare論理 2日目(6月14日(水)午前) * 論理 ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-fm @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG8: エンジニアのトリセツ #7+10 ~妄想WG SS2033「理想の働き方実現集団“ウルトラ7WG”:エンジニアの社会貢献とスキルアップ!これまでの10年を振り返る」
◆リーダ: 松尾谷 徹 (デバッグ工学研究所) 増田 礼子 (フェリカネットワークス) 古畑 慶次 (デンソー) 辻 達諭 (L&Cトレーニング) 森本 千佳子 (東京理科大学) ◆概要 (200 ~ 300 字): 日々,エンジニアは日常業務に忙殺され,なかなか自身のスキルアップや新しい技術について語る時間を取れていないという声を耳にします. エンジニアにとっての理想的な働き方やキャリアを考える時,現状に引っ張られ,現実の枠の中で考えてしまうことが多いようです. そこで,今回のWGでは,ちょっとだけ飛躍して,今から10年後の2033年時点の自分たちとして,2023年からの10年間を妄想して振り返ります! — WGの扉を開けたら,そこは2033年でした. 2033年,あなたはどんな働き方を求めていますか?あるいは,他の人にはどんな働き方を求めていますか? 10年後にタイムスリップした集団 “ウルトラ7WG*”として意見交換し,議論します.妄想WG "ウルトラ7WG"では,次のようなことを目指しています. ・それぞれの未来感が持ち帰れる ・現状認識を持ち帰れる ・共感できる人たちと出会える みなさまのご参加・妄想をお待ちしています! *:"ウルトラ7WG"の"7"は本WGの開催が7期目になることからきており深い意味はありません. ◆想定参加人数: 制限なし(現地+オンライン開催) ◆ワーキンググループ参加者の条件 (ポジションペーパの提出依頼と審査等,条件があれば): 老若男女問わず,どなたでも歓迎します! ポジションペーパの事前提出などは不要です. 自己紹介も2033年の自分で行っていただくので,2023年~2033年の10年間の自分を妄想しておいてください. ◆運営方法: WGで選んだキーノート妄想を基に,妄想・議論していきます. ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-et @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)WG9: アジャイル開発での品質を議論しよう~QAtoAQパターンをネタに
◆リーダ: 永田 敦 (サイボウズ) ◆概要 (200 ~ 300 字): 2022年のSSの”WG6:QA2AQワークショップでアジャイル品質を学ぼう”の後、議論を続けていこうということで、月一回、アジャイル品質についての議論をリモートで続けてきました。今回は、そのメンバーも含めて、アジャイル開発の品質の側面をどう考えていけばよいのか、QA2AQパターンを参考にしながら、参加者の現場での事例、体験をベースにして、議論を進めたいとおもいます。そこから、従来の品質保証活動から何がどう変わるのか、何が新しものはあるのだろうか、気づきや発見が体験できると思います。手法、組織、指標、メトリクス、プロセス、いろいろな側面の議論が出てくるでしょう。 ◆想定参加人数: 10名 ◆ワーキンググループ参加者の条件 アジャイルの品質に興味ある方なら、どなたでも参加できます。 特に、アジャイル開発に取り掛かろうとしている、QAやテストエンジニアの方々、やっているのだが、何か引っかかっている方、アジャイル開発において、品質はどうなるか、どうしたらいいかということを気にかけているかたなどを歓迎いたします。 ◆運営方法: あるQA2AQパターンを選んで、それをきっかけに、参加者の現場の話を出し合いながら、議論を深めていく、全員参加のワイガヤです。 miroやmindmapを使い、議論を見える化しながら、リーダーがファシリテーションをしていきます。 ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-aq @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)
WG10: AIに負けないソフトウェア技術者になる!
◆リーダ: 米島博司 (パフォーマンス・インプルーブメント・アソシエイツ) ◆概要 (200 ~ 300 字): ローコード開発やAIによる自然言語処理など、ソフトウェア開発のあり方が問われる時代に突入しましたが、ソフトウェア開発における創造性とは何かをベースに新しい技術者に求められる資質は何かを探りつつ、そうした技術者の育成について討論します。 ◆想定参加人数: 10名程度 ◆ワーキンググループ参加者の条件 (ポジションペーパの提出依頼と審査等,条件があれば): 自己紹介を兼ねたポジションペーパーを提出(審査はなし) ◆運営方法: 参加者全員による発表と討論。ワークショップ形式で実施。 ◆メーリングリストのアドレス: ss2023-mk @ sea.jp (ログを取得する方法については,こちらをご参照ください.)メーリングリストのログを取得する方法
メーリングリストのアドレスの名前の末尾に "-ctl" を付加してこれを宛先として,メールの本文の先頭を get 1-last としたメールを送ると,ログを取得することができます. 例えば,“WG1 DXの失敗は「プロセス設計」にあり!”の場合,メーリングリストのアドレスが ss2023-dx @ sea.jp ですから,宛先は ss2023-dx-ctl @ sea.jp,本文は get 1-last となります. このときに,メーリングリストに登録されたメールアドレスからしか取得できませんので,ご注意ください.get の代わりに help を送ると,メーリングリストの使い方が返送されます.