無錫ワークショップ、ポジションアンケート ======================================= 名前:吉村鐵太郎 所属:吉村技術士事務所 1.無錫のイメージとオフショアの経験 (1)訪問の経験 □中国は二回目です. 大分昔(四人組追放直後,多分1980前後),ソフト協(JISAの前身)の服 部会長率いる訪中ミッションに参加して,北京,西安,上海を訪問し ました.(上海がどの位変わったのか楽しみです.) □無錫は初めてです. (2)無錫と聞いてのあなたのイメージは? 古都の魅力と経済都市のダイナミズムを兼ね備えた町だと勝手に想像 しています. (3)無錫が目指している技術者、研究者が集まってくる街づくりで必要なことは: 別に無錫に限った事ではないが,社会インフラを整備して快適な生活 が出来るようにする事,教育環境や文化施設を整備する事ではないか と思います.ビジネスインフラや研究開発環境だけ充実しても殺伐と した雰囲気になって良いアイデアは出にくいのではないかと想像しま す.歴史の古い中国有数の経済都市とのことですから,これは実現可 能だろうと推測します. (4)グローバルオフショアの経験は? 欧米からのオフショア開発を受注した経験は若干あります.日本市場 向けのlocalizationと,世界市場向けのcomponent開発との両方を経験 しました.オフショアの発注経験はありません. 2.「次世代オフショア」ワークショップについて (1)OSS活用についてのご意見は? OSSの利用というと,開発環境として使う事と製品の一部に組み込んだ りカストマイズするなどが普通らしい.しかしOSSのソースコードを読 んで,優れたプログラマの考え方と実践的なソフトウェア技術を学び, 自己の(ひいては組織の)技術水準を高める事も(等閑視されているよう ですが)それに劣らず,いやそれ以上に重要だと思います.私は前から そう思っていましたが,今年のSEA教育フォーラムでも岸田さんがこの 点を的確に指摘なさいました.OSSはソフトウェアの普遍的かつ無償の 技術移転を実現した重要インフラであり,その意味で計り知れない教 育的価値があると思います. (2)グローバルなプロジェクト管理についてのご意見は? 成功に至る必要条件の一つとして,発注側も受注側も少なくとも国際 共通語としての英語能力を持つ事が必須だと思います.本当はお互い に相手国の言語が使える事が望ましい.日本では中国技術者に対する 日本語教育の必要性ばかりが論じられているが,日本人技術者に中国 語を教育することがそれと同等に意識/実践されているとは思えない. 中国語の出来る日本人と日本語の出来る中国人がチームを組んでこそ, コラボレーションが成立しプロジェクトの成功確率が高まるのではな いでしょうか? (3)討論したいサブテーマやアイデアがあれば記入ください。 (4)話題提供できることがあれば記入ください。 以下をこの項に書く事が適切かどうか判りませんが,私が知りたい事 として: 中国のソフトウェア業界はどうなっているのか?独立系ソフト企業の 現状は?どんな将来展望を持っているのか? など. 私の考えでは,オフショア受注は本質的に労働集約産業であって知識 集約産業ではない.中国のソフトウェア業は将来どうやって食ってい くつもりか?どういう企業ビジョンを持っているのか,中国の行政は ソフトウェア産業やその人材育成についてどんなビジョンを持ってい るのか? 3.そのほか、要望事項などあればお書きください。 (以上)