世博記念フォーラムとワークショップに参加して 今回のフォーラムとワークショップへの日本からの参加者は10名を超えて、 しかも早くから決定された方が多かったのには助かった。 特に「無錫ワークショップ」では地元の増満さんにアレンジをお願いしたが、 日本からのメンバーリストを早めに提出できたので準備をする上で 役立った。しかしながら開催が金曜日の夕方から土曜日となり、 この日程では政府関係は休日であり、その調整が大変だったと推察する。 上海フォーラムについても「世博開催中」のために参加者には 入館証を義務づけるようにとのお達しがあり、いつもと運営が 異なることに面食らった。 今回の狙いはズバリ上海でのソフトウェア業界での情報交換、、 大学で開発され、万博で展示デモされている中国版iPAD の現状を知ること、 アウトソーシングが低迷すると言われながらそれを中心に 展開する無錫の企業誘致の状況を知ること、PANTAさんの中国発プライベイト リサイタル、世界遺産・張家界での訪問である。 上海オフショア開発ホーラム(SOF)事務局長の東さんとの 話の中では、随分上海のオフショア事業は様変わりしているらしい。 「オフショアは死んだ」と形容される位、日本からの案件は少なく、 今まで上海で活動していた日系ソフトウェア企業のリストラが行われており、 コミュニテイメンバーの移動が激しいらしい。 そのため国内市場に目を向けて、まずは日系企業への売り込みが行われて いるようだ。 上海フォーラムでは「もぐら」の新井さんの話しが面白いということで、 増満さんから推薦があり、英語でプログを出しており、 その読者を集めて上海で会議をするとのことで、そのついでに登場願った。 討論で司会役の熊谷さんから「創造性」についての問題認識を問われ、 いきなり面食らったようであるが、国際的に活躍できる人であり、今後 大いに期待できる。 講師が交通事故に遭遇し、残念ながら中国版iPADのデモを見ることが できなかったが、現在いろいろ話題になっていることから情報を引き続き フォローしていきたい。イベント終了後上海に残られた中野先生と、 松野さんに教えてもらったiPED(中国版iPADか?)の販売店に行って 実物を見たが、Androidベースの製品で入手するまでは行かなかった。 無錫でのWSワークショップは開催が近づくにつれて申込が増えて、オブザーバも 含めて21名の規模になった。会場はO-PARKのゲスト会議場で、 設備は文句なし快適にセッションが進んだ。 松下さんと木村さんがコラボレーション発表が あったりで面白かった。全体の基調は従来のコストメリットだけの オフショアには限界があり、より深いパートナーシップの構築が必要だと 感じた。 建設途中とはいえ、オフショアをテーマに巨大な街作りが進んでおり、 O-PARKの誘致計画に対して、いろんなアイデアやコメントが参加者から 寄せられたが、どうなるか。ビジネスを無視して計画が進んでいくのは とりあえずインフラをまず作ってからという発想なのかな。 PANTAさんの「無錫ロックコンサート」には感激した。 初期の作品の「銃を取れ」から最近の話題曲「時代はサーカスの象にのって」 まで16-17曲にも及ぶアルバムは、「幻の無錫スタジアムコンサート」 として、いつまでも頭に残りそうだ。 張家界がこんな奇怪な場所だとは想像できなった。街のど真ん中から ロープウェアが出発し、搭乗前に保険を掛けるために手続きをとる なんで何という仕組みなのだろうと疑問に思ったけれど、実際に 乗ってみると納得した。これは人気がでるだろうなと思いながら、 天空へ登るゴンドラの堅いイスに張り付いていたのを懐かしく思いだす。 次代の最先端を走っている上海、IT開発先進地の無錫、観光で目覚めた 張家界と性格のことなる地域を走破して、変化する途中を目の辺りに した。どのように変わるか、定期的に注目していきたいものだが、 観測地点が多すぎて、さてどうなるか。