更新日:
Fri Sep 14 21:02:03 JST 2001 / Link to SPI Symposium
Thu Jul 12 11:12:18 JST 2001 経済省指摘個所修正
Wed Jul 11 18:51:31 JST 2001 初版

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おわび

定員50名のいつもの月例会会場で開催したが、話題の「日本版CMM」構想について、
経済省およびISOのソフトウェアプロセス評価(SPA)作業グループ代表を交えて討論
することの重要性からか、定員を越える多数の申込をいただきました。

ソフトウェア技術者協会(SEA)のプロセス改善分科会である、SEA-SPINの性格上
SEA会員を優先としたため、早い申込であったにもかかわらず数名の一般申込者
をお断りせざるをえない状況となりました。更に、定員を越えた時にはお断りの
メールを送ると明記していたにもかかわらず、コーディネータの不手際により、
お断りメールの配送がなされていなかったため、当日会場にてお断りをすると
いう大変ご不快な思いをさせてしまいました。深くお詫び申し上げます。

====================== 参加者募集の内容 ============================

	     SPIN 例会報告 [31th SEA-SPIN meeting (June, 2001)]

        テーマ: 「日本におけるSPIの将来と日本版CMM構想」

                       参  加  者  募  集 (満員にて募集締切)

ソフトウェア技術者協会では,SEA-SPIN,SEA-CMMの諸活動を通じて我が国に
おける「ソフトウェアプロセス改善」の発展を支援するための活動を続けて
います。
また,SEA-CMMグループは,SW-CMM Ver.1.1の公式日本語版発行を行ったほか,
現在,CMMI Ver.1.1の公式日本語版作成を前提にVer.1.02の翻訳を行っており
ます。

同時に,昨今,何かと話題に上っております経済産業省の「日本版CMM構想」に
ついても,我が国のソフトウェア産業の発展という観点から,SEA-CMMグループ
としても重大な関心を持って経過を見守り,SEA-CMMと経済産業省とが協力し
合う方向で経済産業省と協議を進めているところであります。

この「日本版CMM構想」の影響か,SEA事務局には最近,CMM/CMMIに関する問合せ
が数多く寄せられています。
この中には,首を傾げたくなるような噂話や誤り,様々な憶測などもあり,
これまで地道にプロセス改善活動(SPI)を進めておられた現場レベルで,やや
混乱が生じているように感じられます。

そこで,6月の月例会では,本年2月の月例会に続いて,「日本版CMM構想」を
推進する立場におられる経済産業省 情報処理振興課の萩原課長補佐他の方々を
お招きして,経済産業省の構想について直接にご説明いただき,SPIを推進する
立場にあるSEA-SPINメンバーと意見交換する場を設定することといたしました。

また,ISO/IECにて国際標準化が進められているSPA(15504)や,CMMI Ver.1.1
開発のについても最新の状況をご説明いただく予定です。

奮ってご参加ください。

              *****************開催要領*****************

 1. 日  時:  2001年6月27日(水) 13:30 〜 17:00
 2. 会  場:  労働スクエア東京 704会議室

		....以下省略...

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第31回SPIN月例会 質疑応答概要

このメモは、2001年6月27日の第31回SEA-SPIN月例会においての討議の概略を
まとめたものです。

プログラム: コーディネーター:高橋 光裕(SEA-CMM代表,電中研)
        13:30-14:00 「日本版CMM構想について」   住谷課長補佐 経済産業省
		「日本版CMM構想」(発表資料を元に配布可能なものをご提供いただきました。)
        14:00-14:30 ISO-15504 の現状と将来      堀田委員
					 ISO/IEC JTC1/SC7/WG10 国内委員会
		「SPAの国際標準化」(発表資料をご提供いただきました。)
        14:30-15:00 CMMI の現状と翻訳状況       塩谷 SEA-CMMグループ
		「SEA-CMMグループの方針と翻訳状況」
        15:00-15:15 休憩
        15:15-16:45 自由討論

議事は、コーディネータの高橋の進行により予定通りに進み、自由討論に入った。

住谷課長補佐の発言は、前任者の萩原課長補佐から引き継いだばかりのせいか
あいまいな答えしか返ってこなかったのが残念だったが、今回のSEA-SPIN月例会
など、様々な機会に色々な意見を聞こうとされている姿勢は好ましい。今回の
月例会での意見を含め、これまでに多数の意見が寄せられているとご報告いただ
いた。今後は、パブリックコメントの処理と合わせ、日本のソフトウェア産業の
自助努力に水差すことなく、総合的かつ長期的な視点で取組まれることを期待し
たい。

出席者:
	経済省情報処理振興課	住谷課長補佐、藤原係長
	ISO/SC7/WG10国内委員会	小川清主査、堀田勝美委員、小川俶子委員
	SEA-CMMグループ		高橋光裕、塩谷和範
	2001年6月SPIN月例会参加者

討論の要旨は、以下のとおり。

CMMIについての日本語情報が不足していること、これまでに協議会*1や専門
委員会*2で出されたコメントが今回の中間報告に反映されていないこと、パブ
リックコメントがどう扱われるのか? 出されたコメントは考慮されるのか? 
などなど、経済省の今後の前向きな処理を期待する声が多かった。
経済省からは、個別返答はしないがコメントは考慮すること。
(日本版CMMを導入する際の)制度・政策は、今後の議論により変更もあり得る。
との回答があった。

*1 ソフトウェア開発・調達プロセス改善協議会
*2 ソフトウェア開発・調達プロセス評価指標策定専門委員会

また、SPA(ソフトウェアプロセスアセスメント)だけを取り上げるのは片手落ち
であり、SPAの前提としてのSPI(ソフトウェアプロセス改善)が大前提である。
SPIのやり方は、様々でありCMMIに限る必要はないことなどの指摘があった。
経済省から、最初はCMMIでいくと専門委員会で決めた。
またSPIは重要だとの認識を持っているとの回答。
更に、「調達にSPAを使う使わない」の前に、発注側がきちんと発注仕様を書く
のが筋だとの指摘があり、経済省からは良い制度は学びたいとの回答があった。

JSEI(日本版SEI)の成否は、誰が取り仕切るか? 研究員をどうするか? など
人のアサインが重要だとの指摘に、経済省からは、適任者を選ぶことが重要だ
と考えており、また予算上必要なものがあれば手当も必要だと思うが、詳細は
未定との回答
専門委員会が9月以降存続するのかとの問いには、9月末までに今後の作業項目
の洗い出しをして10月以降の活動を決めたい、必要なら委員の入替えも行う方
針と回答。

ISO 15504に対するCMMIの準拠性について質問があり、WG10より説明があった。
CMMIのContinuous表現については、WG10からSEIにコメント済、同 staged表現
についてはこれから。また,15504 は現在草案審議中で、最速2003年にIS(国際
標準)として発効見込みとの報告があった。

最後にWG10国内委員会からは、審議中のISO-15504国際標準案を、何らかの形
で提供するのでコメントが欲しいとの申し入れがあり、SEA-SPIN世話人との
間で文書配布方法について打ち合わせることになった。

また、WG10委員から、協議会や専門委員会での議論が不足している、情報の
流し方に注意して欲しい、SPIを地道にやってきた人たちが急にCMMのレベルを
取れと命令され頭を抱えているのでSPIに繋げられるよう形にして欲しい、との
経済省への要望があった。経済省住谷課長補佐からは、良いものを作っていこう
としている。これから勉強していきたい。着任直後で見えていないことも多いが、
今後も情報交換したいとの発言があった。

また、これから皆さんの意見を反映させていきたいとのことですので、今後も
SEA-SPINとしてどんどんコメントを出していきましょう。

    注)経済省パブリックコメントのWebページ(下記URL)参照
	http://www.meti.go.jp/feedback/index.html
    意見募集期間 
        平成13年6月26日(火)〜7月16日(月)17時必着
	
あまり時間がありませんがコメントを求めているそうですので、どんどん出し
ましょう。

以上。						文責:塩谷 2001.06.28
						      高橋 2001.06.29
						      塩谷 2001.07.02
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