======= おわび 定員50名のいつもの月例会会場で開催したが、話題の「日本版CMM」構想について、 経済省およびISOのソフトウェアプロセス評価(SPA)作業グループ代表を交えて討論 することの重要性からか、定員を越える多数の申込をいただきました。 ソフトウェア技術者協会(SEA)のプロセス改善分科会である、SEA-SPINの性格上 SEA会員を優先としたため、早い申込であったにもかかわらず数名の一般申込者 をお断りせざるをえない状況となりました。更に、定員を越えた時にはお断りの メールを送ると明記していたにもかかわらず、コーディネータの不手際により、 お断りメールの配送がなされていなかったため、当日会場にてお断りをすると いう大変ご不快な思いをさせてしまいました。深くお詫び申し上げます。 ====================== 参加者募集の内容 ============================ SPIN 例会報告 [31th SEA-SPIN meeting (June, 2001)] テーマ: 「日本におけるSPIの将来と日本版CMM構想」 参 加 者 募 集 (満員にて募集締切) ソフトウェア技術者協会では,SEA-SPIN,SEA-CMMの諸活動を通じて我が国に おける「ソフトウェアプロセス改善」の発展を支援するための活動を続けて います。 また,SEA-CMMグループは,SW-CMM Ver.1.1の公式日本語版発行を行ったほか, 現在,CMMI Ver.1.1の公式日本語版作成を前提にVer.1.02の翻訳を行っており ます。 同時に,昨今,何かと話題に上っております経済産業省の「日本版CMM構想」に ついても,我が国のソフトウェア産業の発展という観点から,SEA-CMMグループ としても重大な関心を持って経過を見守り,SEA-CMMと経済産業省とが協力し 合う方向で経済産業省と協議を進めているところであります。 この「日本版CMM構想」の影響か,SEA事務局には最近,CMM/CMMIに関する問合せ が数多く寄せられています。 この中には,首を傾げたくなるような噂話や誤り,様々な憶測などもあり, これまで地道にプロセス改善活動(SPI)を進めておられた現場レベルで,やや 混乱が生じているように感じられます。 そこで,6月の月例会では,本年2月の月例会に続いて,「日本版CMM構想」を 推進する立場におられる経済産業省 情報処理振興課の萩原課長補佐他の方々を お招きして,経済産業省の構想について直接にご説明いただき,SPIを推進する 立場にあるSEA-SPINメンバーと意見交換する場を設定することといたしました。 また,ISO/IECにて国際標準化が進められているSPA(15504)や,CMMI Ver.1.1 開発のについても最新の状況をご説明いただく予定です。 奮ってご参加ください。 *****************開催要領***************** 1. 日 時: 2001年6月27日(水) 13:30 〜 17:00 2. 会 場: 労働スクエア東京 704会議室 ....以下省略... ====== 第31回SPIN月例会 質疑応答概要 このメモは、2001年6月27日の第31回SEA-SPIN月例会においての討議の概略を まとめたものです。 プログラム: コーディネーター:高橋 光裕(SEA-CMM代表,電中研) 13:30-14:00 「日本版CMM構想について」 住谷課長補佐 経済産業省 「日本版CMM構想」(発表資料を元に配布可能なものをご提供いただきました。) 14:00-14:30 ISO-15504 の現状と将来 堀田委員 ISO/IEC JTC1/SC7/WG10 国内委員会 「SPAの国際標準化」(発表資料をご提供いただきました。) 14:30-15:00 CMMI の現状と翻訳状況 塩谷 SEA-CMMグループ 「SEA-CMMグループの方針と翻訳状況」 15:00-15:15 休憩 15:15-16:45 自由討論 議事は、コーディネータの高橋の進行により予定通りに進み、自由討論に入った。 住谷課長補佐の発言は、前任者の萩原課長補佐から引き継いだばかりのせいか あいまいな答えしか返ってこなかったのが残念だったが、今回のSEA-SPIN月例会 など、様々な機会に色々な意見を聞こうとされている姿勢は好ましい。今回の 月例会での意見を含め、これまでに多数の意見が寄せられているとご報告いただ いた。今後は、パブリックコメントの処理と合わせ、日本のソフトウェア産業の 自助努力に水差すことなく、総合的かつ長期的な視点で取組まれることを期待し たい。 出席者: 経済省情報処理振興課 住谷課長補佐、藤原係長 ISO/SC7/WG10国内委員会 小川清主査、堀田勝美委員、小川俶子委員 SEA-CMMグループ 高橋光裕、塩谷和範 2001年6月SPIN月例会参加者 討論の要旨は、以下のとおり。 CMMIについての日本語情報が不足していること、これまでに協議会*1や専門 委員会*2で出されたコメントが今回の中間報告に反映されていないこと、パブ リックコメントがどう扱われるのか? 出されたコメントは考慮されるのか? などなど、経済省の今後の前向きな処理を期待する声が多かった。 経済省からは、個別返答はしないがコメントは考慮すること。 (日本版CMMを導入する際の)制度・政策は、今後の議論により変更もあり得る。 との回答があった。 *1 ソフトウェア開発・調達プロセス改善協議会 *2 ソフトウェア開発・調達プロセス評価指標策定専門委員会 また、SPA(ソフトウェアプロセスアセスメント)だけを取り上げるのは片手落ち であり、SPAの前提としてのSPI(ソフトウェアプロセス改善)が大前提である。 SPIのやり方は、様々でありCMMIに限る必要はないことなどの指摘があった。 経済省から、最初はCMMIでいくと専門委員会で決めた。 またSPIは重要だとの認識を持っているとの回答。 更に、「調達にSPAを使う使わない」の前に、発注側がきちんと発注仕様を書く のが筋だとの指摘があり、経済省からは良い制度は学びたいとの回答があった。 JSEI(日本版SEI)の成否は、誰が取り仕切るか? 研究員をどうするか? など 人のアサインが重要だとの指摘に、経済省からは、適任者を選ぶことが重要だ と考えており、また予算上必要なものがあれば手当も必要だと思うが、詳細は 未定との回答 専門委員会が9月以降存続するのかとの問いには、9月末までに今後の作業項目 の洗い出しをして10月以降の活動を決めたい、必要なら委員の入替えも行う方 針と回答。 ISO 15504に対するCMMIの準拠性について質問があり、WG10より説明があった。 CMMIのContinuous表現については、WG10からSEIにコメント済、同 staged表現 についてはこれから。また,15504 は現在草案審議中で、最速2003年にIS(国際 標準)として発効見込みとの報告があった。 最後にWG10国内委員会からは、審議中のISO-15504国際標準案を、何らかの形 で提供するのでコメントが欲しいとの申し入れがあり、SEA-SPIN世話人との 間で文書配布方法について打ち合わせることになった。 また、WG10委員から、協議会や専門委員会での議論が不足している、情報の 流し方に注意して欲しい、SPIを地道にやってきた人たちが急にCMMのレベルを 取れと命令され頭を抱えているのでSPIに繋げられるよう形にして欲しい、との 経済省への要望があった。経済省住谷課長補佐からは、良いものを作っていこう としている。これから勉強していきたい。着任直後で見えていないことも多いが、 今後も情報交換したいとの発言があった。 また、これから皆さんの意見を反映させていきたいとのことですので、今後も SEA-SPINとしてどんどんコメントを出していきましょう。 注)経済省パブリックコメントのWebページ(下記URL)参照 http://www.meti.go.jp/feedback/index.html 意見募集期間 平成13年6月26日(火)〜7月16日(月)17時必着 あまり時間がありませんがコメントを求めているそうですので、どんどん出し ましょう。 以上。 文責:塩谷 2001.06.28 高橋 2001.06.29 塩谷 2001.07.02 =====
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