ソフトウェア・シンポジウム 2014 基調・招待講演

オープニングキーノート

タイトル: 「VR 技術を活用した民俗芸能の舞踊の伝承技術」

講演者: 東北公益文科大学 公益学部長兼大学院研究科長 玉本 英夫氏

概要: 民俗芸能には,祖先の生活風景,心象風景,知恵や知識などが深く反映されている.私たちには,このような貴重な民俗芸能を後世に伝承して行く責務がある.しかしながら,急速な高齢化や地方の過疎化に伴って後継者不足が深刻な問題になっており,失伝が避けらない状況にある.そこで,ここ 10 数年,秋田大学を中心にして産学官で連携しながら,とりわけ民俗芸能の舞踊の伝承に資するために.モーションキャプチャと VR 技術を活用して.舞踊の記録・保存技術.舞学習支援システム.バーチャル体験システムの開発を行ってきた.その概要を紹介する.

クロージングキーノート

タイトル: 「災害コミュニケーションとビックデータの可能性」

講演者: さくらインターネット さくらインターネット研究所 上級研究員 松本 直人氏

概要: ビッグデータやオープンデータという言葉が世の中を駆け巡っています.まだまだ言葉だけのようですが,ターゲットやドメインを絞ると大事な考え方であると分かります.このクロージングのキーノートでは,東日本大震災で被害にあった東北地方での開催ということもあり,災害とビッグデータのキーワードで積極的に活躍されているさくらインターネット研究所の松本直人さんにご講演をお願いしました.

東日本大震災や 2013 年 11 月の TYPHOON HAIYAN などの過去に起こった災害を題材として,オンライン上で多数発信された被害情報から災害コミュニケーションとして有効であった情報収集と共有のあるべき姿についてお話しいただきます.ソフトウェア開発者にも知っていただきたいソーシャルネットワークからの情報収集とクレンジング方法 (心理学的なバイアスの加味) 等を盛り込んでいただきます.