Call for papers           ソフトウェア・シンポジウム2006            http://www.sea.jp/Events/symposium/ss2006/            2006年7月19日(水)〜21日(金)         ウェルシティ熊本  http://welcity.net/     主催: ソフトウェア技術者協会     協賛(予定含む): 日本ソフトウェア科学会, 情報処理学会,        電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会,        情報サービス産業協会, 熊本県情報サービス産業協会,        特定非営利活動法人 熊本県次世代情報通信推進機構,        熊本知能システム技術研究会, 熊本県工業連合会,        財団法人くまもとテクノ産業財団,     後援: 熊本県 ソフトウェア・シンポジウムは,ソフトウェア技術に関わるさまざまな人々 (技術者,研究者,教育者,企業人,学生,等々)が,自らの経験に基づいて得 られた技術や研究成果を交流する場として,長年に渡り開催されてきました. このシンポジウムも,来年で26回目を迎えます. ソフトウェアは様々な分野に広がり,社会基盤として重要な位置づけを持つよ うになりました.しかし,その一方で,社会に大きな影響を与えるような問題 も発生し,ソフトウェアに対する信頼性や安全性が問われています.こうした ソフトウェアに対する課題について,様々な観点から議論すべく,多方面から の論文/報告を募集します. ◆主要スケジュール  投稿締切: 2006年3月31日(金) (締切は決して延長されません)  採否通知: 2006年4月28日(金)  最終原稿締切: 2006年5月31日(水) ◆対象分野 募集する論文/報告として以下の分野を想定していますが,ソフトウェア技術 に関連していれば他の分野でも構いません.   ■プロセス,メトリクス,マネジメント   ■オフショア開発   ■要求工学   ■テスティング   ■メンテナンス   ■仕様記述手法   ■教育   ■FLOSS(Free/Libre and Open Source Software)   ■セキュリティ   ■ネットワーク   ■設計,モデリング,ツール/開発環境   ■プログラミング   ■組込み ◆募集要領 研究論文,経験論文,ショートペーパー,事例報告の4種類を募集します. ■研究論文: A4版5ページ以上10ページ以内,発表20分,質疑討論10分 新規性や独創性のある理論,手法,ツールなどを提案する論文です.研究論文 は研究の新規性や独自性を重視して審査します. ■経験論文: A4版5ページ以上10ページ以内,発表20分,質疑討論10分 既知の理論,手法,ツールなどの適用経験を元に得られた,その利点,欠点, 導入障壁などの知見を述べる論文です.ソフトウェア技術に関する団体や活動 の運営経験を元に得られた知見を述べる論文も歓迎します.経験論文は知見の 有用性を重視して審査します. ■ショートペーパー: A4版4ページ以内,発表10分,質疑討論10分 斬新なアイデアによる進展中の研究や,小規模な適用経験や運営経験などをで 述べる論文です.研究と経験の区別を設けて通常の論文と同様に審査しますが, 加えて萌芽性や速報性が求められます. ■事例報告: 要旨A4版1ページと発表スライド10枚程度,発表15分,質疑討論5分 経験論文と同じく適用経験や運営経験による知見を報告するものです.文書と してまとめられない,あるいは公開できない知見を報告いただくために,要旨 (A4版1ページ)と発表スライド原稿(10枚程度)だけで審査します.スライド原 稿に要点などを注記していただけると,査読者の理解が深まります.経験論文 と同様に知見の有用性を重視して審査します. ◆投稿要領 下記URLの要領で作成し,カバーシートと合わせて,電子メールで ss2006-submit 宛てに2006年3月31日(金)(必着)までにお送り ください.投稿を確認するメールが返信されます.返信がない場合には, ss2006-inq までお問合せください.    http://www.sea.jp/Events/symposium/ss2006/submit 投稿された論文/報告はプログラム委員会で査読を行い,採否を決定します. 採否審査結果は2006年4月28日(金)までに応募者全員に電子メールで通知しま す. 応募論文/報告は未発表のものに限ります.他への重複投稿もご遠慮ください. 論文は原則として日本語で執筆して下さい.例外として英文も受付けますが, 当日の発表は日本語に限ります.採録された論文/報告は,論文集(紙,CD-ROM) に掲載されるほか,インターネットで公開される場合があります. ---------------------------------------------------------------------- 今回のシンポジウムでは,新たな四半世紀の始まりに相応しく,「ワーキング グループ討論」をメインとした革新的なスタイルを取り入れます.ソフトウェ ア技術の抱える問題や課題を解決に導くためには,これらの問題を直視し,本 質を深く掘り下げることが重要です.そこで,参加者皆さんの日ごろの想いや 問題意識を持ち寄り,時間をかけて徹底的に議論する場を設けることといたし ました. このワーキンググループ討論を通じて,明日のソフトウェア技術の創造に向け た,大きな一歩が踏み出せるものと期待しています. ワーキンググループ討論のテーマ/内容は,以下の通りです.  ■グループA:プロセス,メトリクス,マネジメント    テーマ:プロセス,メトリクス,マネジメント,オフショア開発    紹介:     プロセス:  開発作業をどのような単位でくくり、その単位をどの            ようにネットワーク化するか?決める単位およびその            ネットワークの理由等を議論したい。     メトリクス: 上記開発作業単位およびその幾つかのネットワークの            作業管理そのものとそれからの成果物をどのように特            定し管理してゆくか。この管理においてどのような数            値を特定し管理の対象とするかを議論したい。     マネジメント:上記プロセスとメトリクスを活用して管理することに            関わる考え方、諸手法等について議論する。この中に            は、作業に必要なスキル獲得、人材育成等をインハウ            スで実施する場合、および、オフショアも含む外部リ            ソース活用における諸問題への対応も含む。  ■グループB:要求工学, テスティング, メンテナンス    テーマ:要求工学,テスティング,メンテナンス    紹介:     オットー・ノイラートが現代哲学について述べた次の比喩      「われわれは 大海の真中で 舟を修理しながら航海を続けている水       夫みたいなものだ.港に戻って新しい船を最初から作り直せたら       よいのだが,それはできない.」     は,そのまま,激しい変化を続ける経済・技術環境の中でソフトウェ     アシステムの開発・保守に取り組んでいるわれわれソフトウェア技術     者の立場をあらわすものとして考えることができるでしょう..ワー     キング・グループBでは,一向に確定しない要求仕様をどう扱うべき     か,そうした仕様と対比させてのテスティングはいかにすべきか,周     辺環境の変化に適応するためのソフトウェアの保守(あるいは進化)     のプロセスをどう管理したらよいのか,といった問題についての討論     を行いたいと考えています.  ■グループC:仕様記述手法    テーマ:仕様記述手法    紹介:     「仕様記述手法」ワーキンググループ開催の動機は、下記の柳生孝昭     氏の文に要約されている。      「もし常に達意の自然語文によって,正確な要求仕様を書くことが       できたら,理想だろう.しかしそのような能力を多くの人に求め       るのは,形式的言語に馴染むことを期待するよりも難しい,と言       うより不可能に近い.自然言語で書けるものを何故厄介な形式言       語を使うのか,という苦情の本音は,正確な仕様化は面倒だ,曖       昧な書き方で済むのならば,その方が楽だ,という嘆きであろう.       しかし計算機の,益々高度に複雑な問題への応用を諦めるのでな       ければ,この種の嘆きに耳を貸す訳には行かない.」      (要求仕様の形式的記述 --Software 技術はここに始まり,ここに       窮まる--。UNISYS TECHNOLOGY REVIEW 第60 号, FEB. 1999、       http://www.unisys.co.jp/tec_info/tr60/60abs.htm#6004)     しからば、どうすべきかという点を議論するのが本ワーキンググルー     プの目的である。例えば、以下のような議論が考えられる。      (1)「実時間組込システムの仕様記述はどうあるべきか?」       非同期通信があり、「時間」の制限があって、「時間」ををモデ       ル化しなければならないようなシステムの仕様記述法についての       議論。      (2)「並行プロセスを含むシステムの仕様記述はどうあるべきか?」       デッドロックやライブロックを防ぐにはモデルチェッキングツール・       言語があるが、VDMのようなモデル指向仕様記述ツール・言語や       MATLABのようなシミュレーションツール・言語と相互補完してシ       ステムの仕様を作っていくにはどうしたらよいのか?     皆様の参加を期待するにあたって、上記柳生氏の檄文を再び引用させ     ていただく。      「一番良くないのは,情報systemの開発の上手く行かないのを嘆き       ながら,抜本的な試みに挑むことはせず,徒に手を拱くのみ,と       いう態度である.矢は,毒が廻らぬ内に抜かねばならない.」  ■グループD:教育    テーマ:教育    紹介:     「教育」はソフトウエアの技術を人に伝える為に,どんな問題点があり,     どのような解決方法が可能かという問題について話し合うつもりです.     現在のところ,      ・倫理教育の必要性      ・長期展望や全体的な視野を持たせる教育の必要性と可能性      ・世界中の誰も何が正しいかわかっていないことをどう教えるか      ・プロジェクト管理に関する教育手段      ・上流の教育をどうするか      ・ソフトウェア科学の基礎についての教育      ・構造化プログラミングについての教育      ・抽象的な言葉を使えるようにする教育     等が話題の候補に上がっています.  ■グループE:FLOSS, セキュリティ, ネットワーク    テーマ:FLOSS(Free/Libre and Open Source Software),セキュリティ,        ネットワーク    紹介:     FLOSSの開発/利用/応用、セキュリティおよびネットワークの基盤/応     用/管理技術に関するものを広く募集します (事例、ペーパーの種類     は問いません)。  ■グループF:モデリング    テーマ:設計,モデリング,ツール/開発環境,プログラミング    紹介:     モデリングとは,ソフトウェア開発・保守の様々な段階でシステムを     特定の視点から見る抽象化行為を指します.     開発手法の議論は,対象領域及び開発フェーズにおいてどのようなモ     デリングが適切かを知るためのものです.プログラミングは,その中     に何らかの作成のための,或いは理解のためのモデルを持っています.     開発ツールや環境は,このモデリングを支援するための道具になりま     す.抽象化されているモデルやそれを具現化したコンポーネントは,     より広く再利用する可能性を持っています.     モデリンググループは,こういったモデリングに関わる知見を共有す     ることを目的としています.  ■グループG:組込み    テーマ:組込み    紹介:     解明しきれない自然現象と変化し続ける社会に組込んで確かな何かを     実現しなければならない組込みシステム。その開発は混乱した状況に     あります。他のグループで議論される技術などを開発に組込む時、ど     んな課題があり、どのように解決できるかをじっくりと議論します。     例えば、      ・ハードウェアや機構とのコンカレントなプロセス      ・新技術が少しずつ、しかし着実に現場に浸透していく導入      ・時間の取り扱いとその記述方法・検証方法      ・マルチプロセッサシステムの設計方法     のような話題を取り上げる予定です。 シンポジウムは,以下のスケジュールを予定しています.  7月19(水) 論文/報告発表(セッション形式)  7月20(木) ワーキンググループ討論(グループ別に分かれて討論)  7月21(金) 討論成果発表(各グループの討論結果を全体で発表) ワーキンググループ討論への参加にあたっては,ポジションペーパーを提出し ていただきます.なお,ポジションペーパー/参加者募集につきましては,後 日ご連絡いたします. ---------------------------------------------------------------------- ◆お問合せ先 ご質問などございましたら,下記E-mailアドレスまでお願いいたします.     ss2006-inq ◆シンポジウムスタッフ 実行委員長: 荒木 啓二郎(九大), 富松 篤典(電盛社) プログラム委員長: 落水 浩一郎(JAIST), 小池 太(日立製作所) プログラム委員: 飯田 周作(専修大), 伊藤 昌夫(NIL), 今泉 貴史(千葉大), 臼井 義比古(環境システム研究所), 大森 洋一(九大), 小笠原 秀人(東芝), 片山 徹郎(宮崎大), 北須賀 輝明(九大), 日下部 茂(九大), 蔵川 圭(NAIST), 権藤 克彦(東工大), 阪井 誠(SRA-KTL, EASE), 酒匂 寛(Designers' Den), 佐原 伸(CSKシステムズ), 汐月 哲夫(熊本大), 下山 一樹(日立システムアンドサービス), 新谷 勝利(SEC), 菅原 耕一(富士写真フイルム), 鈴木 郁子(シャープ), 鈴木 裕信(鈴木裕信事務所), 高橋 光裕(電力中研), 田中 一夫(CSKシステムズ), 張 漢明(南山大), 冨山 宏之(名古屋大), 中嶋 卓雄(九州東海大学), 中谷 多哉子(筑波大学),中野 秀男(大阪市大), 奈良 隆正(日立システムアンドサービス), 西 康晴(電通大), 林 好一(SRA-KTL), 東田 雅宏(PFU), 平尾 一浩(IIJ), 藤枝 和宏(JAIST), 藤野 晃延(In Arcadia), 二上 貴夫(東陽テクニカ), 松下 誠(阪大), 水野 修(阪大), 山本 晋一郎(愛知県立大), 和田 典子(ソニー) ローカルアレンジメント: 河北 隆生(熊本県工業技術センター) 事務局: 岸田 孝一(SRA−KTL), 中島 千代子(SEA)