ソフトウェア・シンポジウムは,ソフトウェア技術に関わるさまざまな人々(技術者, 研究者,教育者,企業人,学生,等々)が一同に集い, 発表や議論を通じて互いの経験や研究成果を共有することを目的に, 毎年日本各所で開催されています. 初めて1980年に開催されたこのシンポジウムも, 来年で25回目(四半世紀)を迎えることとなり, 開催会場を「立山あおぐ特等席」@富山市に用意することができました.
今回は「節目となる四半世紀」をテーマに, 例年どおりの研究論文/経験論文/事例報告の他にショートペーパーという投稿枠も設け, ソフトウェア技術の未来を予見させるような論文や報告を期待しています. 未来を予見するとは,過去の実績を踏まえた上で大胆な一歩を踏み出すことです. ダイナミックな技術変化を積極的に捕らえ, 皆さんと共に明日のソフトウェア技術の姿を議論出来ればと考えております.
ここにソフトウェア・シンポジウムの原点となる第1回目のProceedings巻頭の言葉を引用し, 論文募集のメッセージとさせて頂きたいと思います. 皆さまの積極的なご応募を心よりお待ちしております.
「(前略)学問的なそれ等の成果を,現実の仕事に如何に導入するか, そしてその結果が再び学問的な場でいかに採り上げられるかという事も欠くことの出来ない巡路である. ソフト協の今回行うシンポジウムは学会の二番煎じではない. 学会の縮刷版でもない. 全く別の視点からの問題の議論こそ, このシンポジウムに期待する処である. 会員各位の御賛同を願うこと切である.」 (社)ソフトウェア産業振興協会会長 服部 正(1980年12月当時)
募集する論文/報告として以下の分野を想定していますが, ソフトウェア技術に関連していれば他の分野でも構いません.
■要求工学 | ■品質管理/標準化 | ■プログラミング技法 |
■セキュリティ | ■開発ツール/環境 | ■分析/設計/開発方法論 |
■Web情報システム/Webサービス | ■ビジネスプロセス/ドメイン分析 | ■構成管理 |
■保守/リエンジニアリング | ■再利用技術/コンポーネント | ■オブジェクト指向技術 |
■組み込みシステム | ■オープンソース開発 | ■テスト技法 |
■メトリクス | ■開発プロセス/プロセス改善 | ■形式手法・システム検証技法 |
■教育支援技術 | ■HW/SWコデザイン |
研究論文,経験論文,ショートペーパー,事例報告の4種類を募集します. ショートペーパーは萌芽的な研究や遂行中の実践・事例の報告を目的としたものです. 下記URLの要領で作成し,カバーシートと合わせて,電子メールで ss2005-submit 宛てに2005年2月28日 (必着) までにお送りください. 投稿を確認するメールが返信されます. 返信がない場合には ss2005-inq までお問合せください.
投稿された論文/報告はプログラム委員会で査読を行い,採否を決定します. 採否審査結果は3月28日までに応募者全員に電子メールで通知します. また,採録された論文/報告について,研究論文・経験論文から最優秀論文を,全登壇者から最優秀発表をそれぞれ選定し,シンポジウム最終日に表彰します.
応募論文/報告は未発表のものに限ります. 他への重複投稿もご遠慮ください. 論文は原則として日本語で執筆して下さい. 例外として英文も受付けますが,当日の発表は日本語に限ります. 採録された論文/報告は,論文集(紙,CD-ROM)に掲載されるほか,インターネットで公開される場合があります.
新規性や独創性のある理論,手法,ツールなどを提案する論文です. A4版5ページ以上10ページ以内とします. 研究論文は研究の新規性や独自性を重視して審査します. 当日は発表に20分,質疑討論に10分が割り当てられます.
既知の理論,手法,ツールなどの適用経験を元に得られた,その利点,欠点,導入障壁などの知見を述べる論文です.ソフトウェア技術に関する団体や活動の運営経験を元に得られた知見を述べる論文も歓迎します. A4版5ページ以上10ページ以内とします. 経験論文は知見の有用性を重視して審査します. 当日の時間枠は研究論文と同様です.
斬新なアイデアによる進展中の研究や,小規模な適用経験や運営経験などをA4版4ページ以内で述べる論文です. 研究と経験の区別を設けて通常の論文と同様に審査しますが,加えて萌芽性や速報性が求められます. 当日は発表に10分,質疑討論に10分が割り当てられます.
経験論文と同じく適用経験や運営経験による知見を報告するものです. 文書としてまとめられない,あるいは公開できない知見を報告いただくために, 要旨(A4版1ページ)と発表スライド原稿(10枚程度)だけで審査します. スライド原稿に要点などを注記していただけると,査読者の理解が深まります. 経験論文と同様に知見の有用性を重視して審査します. 当日は発表に15分,質疑討論に5分が割り当てられます.
荒木 啓二郎(九州大), 飯田 周作(専修大), 伊藤 昌夫(NIL), 今泉 貴史(千葉大), 臼井 義比古(環境システム研究所), 小笠原 秀人(東芝), 落水 浩一郎(JAIST), 川井 奈央(IPA), 菊池 豊(高知工科大), 蔵川 圭(NAIST), 小池 太(日立), 権藤 克彦(東工大), 阪井 誠(SRA-KTL,EASE), 酒匂 寛(Designers' Den), 佐原 伸(JFITS), 新谷 勝利(IPA), 鈴木 裕信(鈴木裕信事務所), 高井 正三(富山大), 冨永 和人(東京工科大), 冨山 宏之(名古屋大), 豊永 正人(日立ソフト), 中野 秀男(大阪市大), 西 康晴(電通大), 野呂 昌満(南山大), 畑田 稔(富山県立大), 林 香(SRA), 東田 雅宏(PFU), 藤野 晃延(In Arcadia), 二上 貴夫(東陽テクニカ), 古木 良子(オープンテクノロジーズ), 堀田 文明(JAIST), 松下 誠(阪大), 松田 充弘(日立国際電気), 水野 修(阪大), 山本 晋一郎(愛知県立大), 鷲崎 弘宜(NII)